老人になってから描く絵画
今日午後から仕事に疲れて幼なじみの家にふらりとお邪魔しに行った。幼なじみはちょっと用事があって会えなかったがお母さんが出てきて私の話し相手になってくれた。幼なじみのお母さんはもう70歳だが自営の会社でまだバリバリ働いている。幼なじみのお母さんが私を事務所に通してくれ美味しい昆布茶を入れてくれた。私は事務所のソファに座ってお茶を飲んでいると自分の目に大きな一枚の絵画が映った。色鮮やかな山桜の風景画。友人のお母さんがこれは頂いた物なのと言いもう一枚事務所の奥に飾ってある花瓶に生けたバラの絵を見せてくれた。お母さんによるとその画家は80歳を過ぎていて趣味で絵を描いていて絵が仕上がるとほしい人に絵をあげているのだと言う。その画家はたくさん今までにも絵を描いているが、一切個展なども開かず、ただひたすら気に入った写真を撮ってはその写真を見て絵を描いているのだそう。二枚の絵は色鮮やかで疲れていた私の眼にはいい癒しになってくれた。友人のお母さんと一緒に絵を見ながらふと思った。若い時に見る絵よりも年を重ねて見る絵画は何かが違うと。私は生活の為アート作品やアートの依頼はお金を頂戴するけれど、80歳になって絵を描くというのはお金を絵で稼ぐことよりも、もっと大切な何かがあるのかなと考えた。つまり老人になってから絵を描くと言うことはその画家にとって人生最後の大きな柱みたいなものなのかなと思う。
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